小心者、神様に出会う

小心者、「別室登校」に詳しくなる①

中2の始まりぐらいかなあ。いきなり先生に呼び出されました。

「昼休み、ちょっと職員室来てくれるか」と。

その時の私。

「待て、私は何をやらかしたんだ。優等生として生きてきているはずだぞ。待て待て。怖っ。知らないところで何かやらかしていたのか・・・!?」

と脳内パニック状態。そしてビビり発動。

その1年後である中3の私だったら「授業中に大富豪するな」って怒られていたかもしれません。スクバの陰に隠して4人ぐらいでやっていたので・・・笑

恐る恐る職員室に向かう私。

「その奥にある部室(吹奏楽部)に向かうならどれほど気が楽だろうか・・・!」と思う暇もなく職員室に到着。

いつになく真剣な雰囲気を醸し出す先生。

身構える私。

口を開く先生。

息を飲む私。

先生「A(友達)のことなんやけどな、」

おっとー!私のことやなかった!よかった!

ここで私、かなり肩の力が抜ける。

(・・・・だがしかし。かなり真剣な雰囲気だから、Aに何かまずいことがあったんじゃないか・・・??)

と、一瞬喜んだけれどもすぐに真剣モードに戻る。

そして次に放たれた言葉。

先生「今、別室登校してんねん。」

私「・・・・・・ベッシツトウコウ?」

初めて聞いた単語でした。

先生「学校には来ているんやけど『教室に行きづらい』ゆーて、違うところで授業受けてんねん。理由は先生もわからんのやけど、お前やったら『来ても良い』って言ってたから会いに行ってくれんか」

私 「そーなんですね、行きますよ!(え?別室?なんで?ほんで、なんだそのミッションみたいなやつ・・・)」

先生「ほな、場所教えるから今から行ってこい。5時間目の授業の間そこにおって大丈夫やから」

私「あ・・・わかりました(えええ今から!?)」

そのまま場所を教えてもらい、一人廊下を歩く私。

私 (というか先生も理由わかってへんのに私が行くん?意味わからん。何もできへんけれど、えええええええ無理無理対処なんかできへんってどういうことや)

という葛藤をしながら階段を登りつつ歩くこと数分。

Aがいる部屋に到着。

私 (1年通ったけれど、この校舎のこの階はほとんど来たことないわ)

と思いながら扉の前に来てノックする。

コンコン

私「A〜、やっほ〜、でんでんやで〜」

ガチャ

A「やっほ〜」

私 (おっと、思ったより普通や・・・)

そんなこんなで別室登校の場所に到着。

ゆったりしていて、いい空間。

ちょっとAは気まずそうだったけれども徐々にいつもの感じに戻り話すこと数分。

私「どーしたん?言いにくかったら全然いいんやけど、教室行きづらい理由教えてくれたら私は嬉しい」

A「・・・・クラスの男子に悪口言われている気がして」

私「・・・・・ほう」

A「気のせいかもやけど」

私「私、地獄耳やから聞いとこか?誰?どのゾーン?」

A「〇〇君あたり・・・」

私「あぁ・・・(Aの悪口なんか言うタイプかなあ)。ちょっと頑張って聞き耳立ててみるわ」

今思い返すと、◯◯君って、生徒会長してたけど(私その時書記だったから任期被ってる)、体育祭の会長挨拶の際に安全ピンでピアスして先生に怒られていたようなタイプなんですよね。見た目もヤンキーで昼休みに向かいのマックで昼ごはん買ってたし。

確かに彼に悪口言われていると思ったら「怖っ無理!」ってなるのもわからなくはない。とか思ったり。

そして数日後の休み時間。

結局、その〇〇君は友達と「Aって最近来てないよな、風邪なんかなあ大丈夫かなあ」「なあ、確かに最近見ぃへんな」みたいなことを話している瞬間を目撃・・・じゃなくて耳に挟みました。

私 (ほーら!A!大丈夫やんかあー!気にしているようなことなんかなかったぞ!!気のせいってほんま怖いな。)

と、思いつつ、ルンルン気分でまずは先生に伝える。

職員室にて。

私「Aは『〇〇君あたりに悪口言われている気がするって思うと教室行きづらい』って言ってましたけれど、〇〇君はAが来ないこと心配していました」

先生「そこか、なるほどな。ほなAが心配せんかったら大丈夫そうやな」

私 (やった!私の役目は終わった。あとはAに気のせいやったよって伝えるだけだ!)

と思っていた矢先、

先生「ほな、一気に1日中とかじゃなくてちょっとずつでええから、あいつが教室戻って来れるようにゆーてみてくれへんか」

私「!?(うぇっ!?荷が重くね?でも私が適任か・・・)わかりましたー!」

緊急ミッション続行が決定。

私もAと休み時間に教室で話したり遊んだり絵描いてもらいたかったし(イラスト上手かってん)、「本人が怖がらなかったらいっか」と思ってすぐに承諾。

教室から別室までの行き帰りだけで10分休憩のほとんどを使っちゃうからさ、教室で会えたら嬉しいなと思っていたのです。

そしてAの元へ。

私 「リアルに地獄耳で聞いてんけどさー、逆に来てないこと心配しとったで。私それ聞いてびっくりしたわ」

A「え、それほんま?」

ちょっとの疑いは残っていたけれども嬉しそうなAの顔は10年以上経っている今でも思い出せた。可愛かったなあ。トイプードルみたいに可愛い子だったんですよ。

「悪口言われている気がする」という思い込みが解けて気が楽になったAは、そのあと少しずつ教室に来るようになり、◯◯君も悪口言うようなことは一切無く(元々言ってなかったし)、無事に一件落着になりましたとさ。

自分や相手に対する思い込みも、その人の本質?本性?がわからなくて誤解しちゃうことたくさんありますよね。目に見えることだけで判断しちゃたりとか。

「感情移入できるタイプでよかった〜」と思った瞬間でした。100%全部ではないけれども、ある程度同じぐらい共感してあげることはできる(はず)。私の大事な個性だと今では思います。

それから、当時の私は人と違うことするのがほんまにほんまに怖かったので、「なんで先生じゃなくて私がやるんや」と思ったこともたくさんありますし、「さらに傷つけたらどうしよう」とビビっていたのですが、Aのこと大事に思っていたので気合いを入れて行動に移せたのかもしれないなと思いました。勢いでAのいる別室に行けるように先生が言ってくれたのも大きな要因。

この件を通して、まず「『別室登校』と言う手段があるのか〜、先生も色々考えてるんやなあ〜」と学校の先生の対処に感動を覚えましたね。

同時に「自分も他人も正確に判断することって本当に難しんだよなあ・・・人付き合い難しいなあ・・・」「どうやったら悪口言わなくなる/言われなくなるんだろう」「もっと強くなるにはどうしたらいいんだろうな」と考え始めた中2の頃の話でした。

というような別室登校エピソードが③まであるんですよ。しかも③が私の人生のターニングポイントなもんで、かなり長くなる予感。

なのでぼちぼち書いていきたいと思います〜。

ABOUT ME
でんでん
神様の次にベースが大好きなキリスト教福音宣教会の関西人。 INFP-Aの内向型人間。営業に片足の太ももぐらいまで突っ込んでる企画職。神様の「愛」・「赦し」を表現するサウンドクリエイターになりたくて色々奮闘中。